あたり‐まえ[名・形動] そうあるべきこと。そうすべきこと。また、そのさま。前編
どこで違いが生じたかはわからない。
「あたりまえ」はこの世には存在しない。
聞き飽きたほどみんなが言っていること。
毎日ボトルを2本、カバンに入れて出社する。
お水用とコーヒー用。
特に理由はなかった。
会社には備え付けの紙コップがあるが、使わなかった。
それが私にとってごく自然のことだった。
ある日、別オフィスで働く同期が遊びに来た。
彼女のオフィスとは違い、私のオフィスはドリンクが飲み放題なので
彼女はいつも私に会うよりも、カフェラテを飲むことを楽しみに来訪する。
「なんでボトル持ってきてるの?」
質問の意図が分からなかった。
理由なんてなかったから。
そこで初めて、なぜ自分がボトルを持参しているのか考えた
振り絞って出した答えが
「もったいないから」
「なにが?」と彼女は聞く。
続けて「洗い物、めんどうじゃん」とも言っていた。
お互い全くかみ合ってなかった。
それぞれに、それぞれの「あたりまえ」があったから。
「え、もしかしてこれの心配してるの?」と紙コップを指さす彼女。
そうかもしれない。
毎日いくつもの紙コップを捨てることが自分のなかで単に「ありえない」ことだった。
彼女曰く、無料でもらえるものを貰わない方がもったいないらしい。
街中で配っているポケットティッシュや試供品を貰わずに素通りするたびに
毎度彼女に叱られる。
つづく
ps.
こんな事を書いても仕方ないのですが、
書き溜めた記事がどうもしっくりこない。
多分その時々の気分があって、
その記事を書いた時の自分と今の自分が違う人間だから、
その記事が嘘のように感じてしまう。
つまり、
つべこべ言わず書いた記事は書いてすぐアップしましょうということ。
結局ずぼらな自分への言い訳なので。