同居人のイギリス人が破天荒で困っています① 〜外国人とのシェアハウス記録inオランダ〜
シャノンとの出会いはある年の8月。
お互い同じ日にオランダに越して来た。
先に到着していたシャノンはこれから私たちが一緒に生活する家の玄関を開けてくれた。
第一印象は「先輩」。
背が高くて黒縁の丸眼鏡をかけて迎え入れてくれる姿は大人に見えて、昔からいる住人だと勘違いしたほどだった。
そのあと、実際には私よりも1つと年下だと聞いた時には、瞬きするのをしばらく忘れてしまった。
私もシャノンも引っ越してすぐに他の同居人のみんなと打ち解けた。
毎日夕飯を一緒に食べ、夜遅くまでおしゃべりしていた。
しかし、10月に入り、シャノンとの関係に変化が起きた。
ある晩、私はいつも通りダイニングで同居人たちと集まって話に花を咲かせていた。
話題は数週間後の週末の予定になり、私は韓国人の友人のアンジーとベルギーに行くと伝えた。
その話を聞いたシャノンは
「自分も一緒に行きたい」と言い出した。
アンジーとシャノンは面識がない。
日本人同士では面識のない友達との旅行に急に参加することはまず珍しい。
すごいなぁ...なんて思いながら、アンジーにも了承を得て、シャノンも一緒に旅行に行くことになった。
その時は、ちょっとした異文化を感じられて、旅行メンバーも増えて嬉しかった。
だけどこの旅行がシャンと私との関係を大きく変えることになった。
...
旅行前にお互いを知るために私が作った、3人のグループチャット。
そこでシャノンは破天荒の片鱗を見せた。
シャノンはアンジーに挨拶もせずにいきなり、
「安いホステル見つけた〜」
「もうとっていい?後でお金払ってね」
と送って来たのだ。
私は、あれ?とは思ったが、アンジーも
「安いね〜URL送って〜」
とまあ楽天的な返事を送っていたので、私もあまり気にせずそのままスルーした。
日本人的な感覚で考えると、まず自己紹介をして「入れてくれてありがとう!」とか「いきなりごめんね、よろしく!!」的な事を言うと思う。
宿泊先を決めたりするのも旅行の醍醐味だったりもするので、まずはみんなと相談するだろう。
…とは思いつつ、日本人のやり方に当てはめても仕方がないし、それが普通だと考えるのもお門違い。
「そのやり方が日本人のいいところでもあって、悪いところでもあるのかなぁ」なんて考えていた。
(ちなみにそのホステルがあまり治安のよろしい場所ではなかったことは着いてから知った。)
旅行まであまり時間がなかったけれど、私は面識のないアンジーとシャノンのために、一度直接会って話せる機会を設けようとした。
まずこの考え方が日本人的すぎたのかもしれない。
何回も日程を決めては2人の都合でバラシになるの繰り返し。
単純に予定を合わせて事前に顔を合わせるのが面倒だったのだろう。
結局2人が初めて顔を合わせたのはベルギー行きのバスの中だった。
2人はここでもろくに挨拶もせず、そのまま何事もなかったかのように旅行が始まった。
シャンと私の小さな戦いもここから始まった。
p.s.なんだかんだ言って今日もでシャンたちとピクニックをした。
家が河沿いにあるから、外で座ってこうやってブログを書けるのは最高の気分。
だけどここはオランダ。これは束の間の幸せであって、明日からはまた、太陽を見ることは出来なくなるでしょう。
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